🟦Scene1|「テンセント」って何の会社?
柴くん:
小雪ちゃーん、また聞いていい?この前アリババ調べてたら、テンセントって会社もよく出てくるんやけど、あれ何なん?ゲームの会社?
小雪ちゃん:
お、来たねテンセント!それね、中国ではアリババと並ぶIT界の巨人だよ。
ざっくり言えば「LINE」「YouTube」「任天堂」ぜーんぶ合わせたようなことやってる会社。
柴くん:
それ…ヤバいやつやん。誰が作ったん?
小雪ちゃん:
馬化騰(マーホアトン)って人。英語名は「ポニー・マー」。めちゃ物静かで、ひとことで言えば「陰の帝王」って感じ。
柴くん:
陰の帝王ってw なんか厨二っぽいなww
小雪ちゃん:
見た目は地味だけど、アジア1位の富豪になったこともある天才経営者だよ!
🟦Scene2|理系ガチ勢の少年時代
小雪ちゃん:
ポニー・マーは1971年、広東省の汕頭(スワントウ)って港町で生まれたよ。
お父さんは港湾関係の国営企業で働いてて、比較的裕福な家庭だったの。
柴くん:
ジャック・マーと違って、わりと順調なスタートやな?
小雪ちゃん:
うん。でも子ども時代はすっごく無口だったんだって。人前で話すのが苦手で、ずっとパソコンいじってるタイプ。
柴くん:
まさに理系男子やなw
小雪ちゃん:
高校時代からプログラミングが得意で、大学は中国のMITと呼ばれる「深圳大学」のコンピュータ専攻に入学。しかも在学中に衛星通信とか天文ソフトの開発やってたらしいよ。
柴くん:
え…レベル高すぎん!?高校でせどり始めたおれとは全然ちゃうやん!
小雪ちゃん:
でも柴くんの行動力もある意味起業家向きだと思うよ(笑)
🟦Scene3|会社員→スタートアップ起業!
小雪ちゃん:
卒業後は普通に中国の通信会社で働いてたんだけど、アメリカで「ICQ」っていうチャットソフトが流行ってるのを見て、「これ中国でもいける!」ってひらめいたの。
柴くん:
ICQってなんや?
小雪ちゃん:
LINEみたいなチャットアプリ。1990年代後半だから、スマホじゃなくてパソコンの時代だけどね。
柴くん:
あー、チャット黎明期ってやつか。
小雪ちゃん:
そこで1998年、ポニー・マーは友人たちと一緒に会社を設立したの。名前は**“Tencent”(テンセント)**。
最初のサービスは「OICQ」っていうチャットアプリ。これが爆発的にヒットした!
🟦Scene4|チャットアプリから超巨大帝国に!
柴くん:
それが今の「WeChat(微信)」につながってるん?
小雪ちゃん:
そうそう!その後「QQ」っていうアプリに名前を変えて、2000年代の中国中高生の間でQQアカウント持ってないと話せない!ってレベルに。
柴くん:
日本でいうと…LINE+mixi+ニコ動みたいな感じ?
小雪ちゃん:
近いね!しかもテンセントはそこで止まらない。次にやったのがオンラインゲーム事業!
柴くん:
あー、よう聞く!「PUBG」とか「LoL(League of Legends)」もテンセントなんやろ?
小雪ちゃん:
そのとおり!世界中のゲーム会社に投資しまくって、アメリカのゲーム会社の株も買いまくった。今では世界最大のゲーム会社って言われてるんだよ。
🟦Scene5|WeChat(微信)は中国の“全て”
柴くん:
でもさ、チャットアプリってだけやとあんま儲からんくない?
小雪ちゃん:
そこで出てくるのがWeChat(微信)!
ただのLINEじゃないの。WeChatって、中国ではSNS、メッセージ、QR決済、タクシー配車、ニュース、ネットショップ、全部が一つのアプリに入ってるの!
柴くん:
いやそれ便利すぎやろ!!日本のアプリ負けてるやんw
小雪ちゃん:
そう、だから中国では「WeChatがないと生活できない」って言われてる。
それを作ったのがテンセント=ポニー・マーなんだよ。
🟦Scene6|名言から見るポニー・マーの考え方
小雪ちゃん:
彼はジャック・マーみたいに前に出るタイプじゃないけど、静かに深く考えて動くタイプ。そんな彼の名言をひとつ紹介するね。
“互联网不是战场,而是生态。”
Hùliánwǎng bù shì zhànchǎng, ér shì shēngtài.
「インターネットは戦場ではなく、生態系だ。」
柴くん:
ん?どういう意味?
小雪ちゃん:
つまり「相手を倒すんじゃなくて、共存してエコシステムを作っていくことが大事」ってこと。
すごくクールだけど、めっちゃ本質的でしょ。
柴くん:
なるほど…アリババと戦ってるようで、同じネットの森で住み分けしてる感じなんやな。
🟦Scene7|日本との関わり
小雪ちゃん:
実はテンセント、日本のLINEや楽天にも出資してるんだよ。あと日本のゲーム会社(スクエニ・カプコン)ともパートナー関係にあるし。
柴くん:
え、じゃあ間接的におれもテンセントにお金払ってる説あるやん!
小雪ちゃん:
あるある(笑)日本の漫画もテンセントアプリで翻訳されて中国で読まれてるし、日中カルチャーの橋渡しをしてる存在とも言えるね。
🟦Scene8|未来は「メタバース」へ?
小雪ちゃん:
ポニー・マーは今、「AI」「クラウド」「メタバース」にめっちゃ注力してるよ。
「WeChatで世界を変えた次は、仮想空間で人と人をつなぐ」っていう感じ。
柴くん:
メタバースってあの、VRゴーグルで動くやつ?まだ未来っぽいな~
小雪ちゃん:
うん、でも彼はあんまり派手な発表しないから、気づいたらもう世界中で使われてるってパターンかも(笑)
🟦ラスト|柴くんの感想
柴くん:
いや~、ポニー・マーって静かなのにめっちゃ頭いいやん…。派手じゃないのに王者ってかっこいいな。
小雪ちゃん:
でしょ?ジャック・マーが“熱い太陽”だとしたら、ポニー・マーは“静かな月”って感じだよね。
柴くん:
おれはどっちかっていうとジャック・マータイプやけど、ポニーの生き方もアリやな~。
なんか、せどりにもエコシステム作れそうな気がしてきたわ!
小雪ちゃん:
その発想がすでに起業家だね、しばくん(笑)
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