中国の“鉄のふるさと”に迫る!
1|柴くんの疑問:「宝武の次は、どこが強いの?」
柴くん:
ねぇ小雪ちゃん、宝武鋼鉄が世界1位の鉄鋼会社ってのはわかったけど、2位とか3位ってどうなってるの?
小雪ちゃん:
うん、実はその次に来るのが「鞍鋼集団(あんこうしゅうだん、Ansteel Group)」っていう中国の会社だよ!2024年の生産量は約5,000万トンで、世界3位。
2|そもそも「鞍鋼」って、どこにあるの?
小雪ちゃん:
鞍鋼の「鞍」っていう字は、鞍山(あんざん)市のこと。
ここは**中国・遼寧省(東北地方)にあって、“中国の鉄のふるさと”**と呼ばれているんだよ。
柴くん:
ふるさとって…日本で言うと、どこっぽい?
小雪ちゃん:
雰囲気的には、昔の**新日鉄八幡(福岡)**とか、**釜石製鉄所(岩手)**みたいな「重工業で日本を支えた町」って感じ!
3|鞍鋼の歴史ざっくり解説!
- 1916年:前身となる製鉄所が創業(当時は日本の影響下にあった時代)
- 1948年:中国で初めての「近代製鉄所」として再始動
- 1950年代:中国の社会主義体制で“鉄鋼のモデル企業”に
- 2021年:本渓鋼鉄グループと合併し、規模が倍増!
小雪ちゃん:
つまり、鞍鋼は「中国が近代国家になっていく象徴」でもあるんだよ!
4|どんな事業をしてるの?
柴くん:
鞍鋼って、なに作ってるの?
小雪ちゃん:
主にこんなものだよ!
- 建設用鋼材(ビル・橋・ダムなどに使う)
- 自動車用鋼板(日本やドイツの自動車メーカーにも供給)
- 造船・機械用鋼材
- 新素材(電磁鋼板など)
それに、鞍鋼は鉄鉱石の採掘も自社で行ってるのが強み!
いわば「鉄の自給自足システム」を持ってるんだ。
5|日本の企業と比べたらどう?
比較項目 | 鞍鋼集団(中国) | 日本製鉄(日本) |
---|---|---|
本社 | 遼寧省・鞍山市 | 東京・大阪(2本社制) |
生産量(2024) | 約5,000万トン | 約4,800万トン |
特徴 | 国営企業、鉄鉱石も保有 | 技術力・品質に定評 |
輸出先 | アジア・欧州・中東など | 世界中(特に東南アジア強い) |
柴くん:
おお、日本製鉄とめっちゃいい勝負してるじゃん!
6|「鉄の東北」としての役割
小雪ちゃん:
鞍鋼は、ただの企業じゃなくて地域経済の柱でもあるの。
- 鞍山市の人口の多くが鞍鋼グループに関係
- 学校、病院、住宅まで運営してる
- まさに**“企業城下町”**
柴くん:
ちょっと昔のトヨタの豊田市とか、**日立市(日立製作所)**っぽい雰囲気だね!
7|まとめ:「中国の鉄の魂」は、まだ現役!
小雪ちゃん:
鞍鋼集団は、宝武に比べてちょっと地味に見えるけど、中国の鉄鋼の原点みたいな存在。
今でも5,000万トン規模で生産してるし、国家プロジェクトにもたくさん関わってるよ。
柴くん:
宝武が“合体ロボ”なら、鞍鋼は“老舗の侍”って感じだね!
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