「あ、このテレビ知ってる!」から始まる、世界級ブランドの物語
柴くん:
最近、家電量販店で「TCL」のテレビよく見かけるんだけど、安いのにめっちゃ画質いい気がする。あれってどこの会社?
小雪ちゃん:
それ、中国の「TCL科技(TCL Technology)」って会社だよ。
実は世界でもトップレベルのテレビメーカーなんだ!
もともとはテープ会社!? TCLの意外なはじまり
小雪ちゃん:
TCLは1981年に「カセットテープを作る会社」としてスタートしたんだけど、
いまではテレビ・冷蔵庫・スマホのパネルから半導体材料、太陽光パネルまでつくる超総合エレクトロニクス企業に育ったの。
柴くん:
カセットから未来技術って、ジャンプ力すごすぎるでしょ…。
売上はなんと約28兆円! 世界でも指折りの大企業に
小雪ちゃん:
2024年のグループ全体の売上は、なんと**約1.28兆人民元(約28兆円)**だよ。
これは日本企業で言うと、三菱電機や日立に匹敵するレベル!
企業名 | 2024年売上(概算) |
---|---|
TCL科技 | 約28兆円 |
三菱電機 | 約25兆円 |
日立製作所 | 約29兆円 |
テレビ販売台数、世界第2位の実力!
柴くん:
でも、日本ではそんなに有名じゃないよね?TCLって。
小雪ちゃん:
そう感じるかも。でも実は、2023年のテレビ出荷台数で世界第2位なんだよ。
ランキング | メーカー | シェア(世界出荷台数ベース) |
---|---|---|
1位 | サムスン | 約18% |
2位 | TCL | 約12% |
3位 | LG | 約11% |
柴くん:
え、サムスンの次!?しかもLGより上なんだ…!
自社でパネルまでつくる垂直統合型
小雪ちゃん:
TCLは「テレビだけ」じゃないんだよ。テレビのパネルも自分たちでつくってるんだ。
柴くん:
部品からぜんぶ自社製ってこと?
小雪ちゃん:
うん!「TCL華星光電(CSOT)」っていう子会社があって、
ここが中国でBOEに次ぐ2番目のパネルメーカー。世界でもトップ5に入るくらい大きいの。
家電だけじゃない!エネルギーと半導体のプレイヤー
小雪ちゃん:
さらに「TCL中環(TCL Zhonghuan)」っていう会社では、太陽光発電や半導体材料の製造もやってるよ。
中国国内では、太陽電池用シリコンの生産でトップクラス。
柴くん:
テレビだけじゃなくて、エネルギーとITインフラまで手がけてるって…思ってたよりデカい。
日本でいうと、どんな会社?
柴くん:
TCLって、日本企業でたとえるとどこっぽい?
小雪ちゃん:
テレビとか家電のイメージはシャープ、パネル製造はJDI(ジャパンディスプレイ)、
さらに太陽光やエネルギー分野はパナソニック+信越化学+ちょっと日立って感じかな。
柴くん:
めっちゃ合体ロボやんそれ…
安さの裏にある「ちゃんとした理由」
柴くん:
でもTCLって、安いイメージあるよね。品質大丈夫なん?
小雪ちゃん:
それがね、安くても“ちゃんとしてる”理由があるの。
パネルを自社で作ってるから中間コストが抑えられるし、工場の自動化も進んでてコスパがいい。
柴くん:
つまり、“安かろう悪かろう”じゃなくて、“安くてうまくやってる”ってことか。
まとめ:目立たないけど、世界でガチな会社
小雪ちゃん:
TCLって、日本ではまだあまり知られてないけど、
世界のテレビ業界・エネルギー分野ではかなり本気で戦ってる会社なんだ。
柴くん:
なんか「TCL=安いテレビ」って思ってたけど、ちょっと見方変わったかも。
小雪ちゃん:
うん、「静かにすごい」って言葉がぴったりな会社だよね。
しかもこれからAIテレビとかスマートホーム分野にも進出してくるから、注目しておいて損はないよ!
気づかないうちに、私たちの生活に入り込んでる中国企業。
「知ってるようで知らなかったTCL」、今後の動きにも要チェックだね📺⚡
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