“安いだけじゃない” 中国発ソフトウェアの実力とは?
柴くん:
ねえ小雪ちゃん、キングソフトって、パソコンでよく見るWPS Officeの会社だよね?
でも正直、名前は聞くけどどんな会社かはよく知らないんだ…。
小雪ちゃん:
うん、たしかに日本では「Microsoft Officeの安い代わり」ってイメージが強いけど、実はそれだけじゃないの。ゲームやクラウド事業も展開してて、中国ではIT企業としてしっかり存在感あるんだよ。
1|始まりはワープロから。WPSの歴史
小雪ちゃん:
キングソフトの中国名は「金山軟件(ジンシャン ルアンジエン)」っていうの。1988年に中国・広東省で創業した、かなりの老舗企業だよ。最初は「WPS(Word Processing System)」っていうワープロソフトから始まったんだ。
柴くん:
それって、今のWPS Officeにつながってるの?
小雪ちゃん:
そうそう!当時、中国には外国製ソフトしかなかったから、国産ソフトとして大きな期待を集めてたの。でも、その後マイクロソフトが中国に参入してきて、一時期はピンチに追い込まれたのよ。
柴くん:
そこからどう立て直したの?
小雪ちゃん:
キングソフトは、“軽くて使いやすくて安い”っていうWPSの強みを前面に出して、じわじわユーザーを増やしていったんだ。今では世界で6億人以上が使う人気ソフトに成長してるよ!
2|海外進出も積極的!日本法人もあるよ
柴くん:
え、日本でも売ってるの?
小雪ちゃん:
もちろん!日本では「キングソフト株式会社」っていう現地法人が2005年に設立されてて、WPS Officeは家電量販店とかAmazonでも手軽に買えるよ。
Microsoft Officeよりずっと安いから、学生とかフリーランス、企業のコスト削減に人気なんだ。
3|実はゲーム会社でもある!?
柴くん:
オフィスソフトだけじゃないの?
小雪ちゃん:
びっくりするよね。でも実は、キングソフトはゲーム会社としても有名なんだよ。子会社の「Seasun Games(金山世游)」が手がける『剣侠情縁』シリーズなんかは、中国で根強いファンがいる人気オンラインゲーム。
柴くん:
それは知らなかった…!そっちのイメージ全然なかったな。
小雪ちゃん:
最近では、ゲーム開発エンジンの強化や、AR/VRにもチャレンジしてるみたい。WPSとのバランスを取りながら、技術力を活かして事業を広げてる感じかな。
4|クラウドとAIで再注目される存在に
柴くん:
クラウドってことは、インターネット経由でソフト使えるってやつ?
小雪ちゃん:
そうそう!最近のWPSはクラウド保存やチーム編集機能にも力を入れてるし、AIによる自動要約機能とか、スマホアプリとの連携も進んでるよ。
柴くん:
スマホでレポート書いたり、クラウド保存とかできるの?
小雪ちゃん:
うん!今はWPSのユーザーの多くがスマホやタブレットからアクセスしてて、特に中国以外のユーザー数がめちゃくちゃ伸びてるんだ。2024年の売上高は約116億元(約2,300億円)、その中で海外比率は年々上昇中!
5|創業者は“Xiaomi”のあの人!
柴くん:
そういえば、社長さんってどんな人?
小雪ちゃん:
キングソフトの創業者・雷軍(レイ・ジュン)は、中国の有名IT起業家で、なんとスマホメーカー「Xiaomi(シャオミ)」の創業者でもあるの!
柴くん:
えっ、あのXiaomi!?一人で二つの大企業!?
小雪ちゃん:
そう、彼はキングソフトを育てたあと、モバイルの時代を見すえてシャオミを立ち上げたの。まさに“連続起業家”って感じ!
6|まとめ|派手さはない。でも頼りになるソフト職人
柴くん:
キングソフトって、パッと見は地味だけど、めちゃくちゃ頑張ってる会社だったんだね!
小雪ちゃん:
うん。WPS Officeで世界を支えつつ、ゲームとクラウドで新しい技術にも挑戦してる。**“低価格・多機能・実直なものづくり”**を大事にしてるソフトウェア職人って感じかな。
柴くん:
こういう会社があるって知ると、もっと選択肢広がるね!
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