― AIに特化した“頭脳チップ”をつくる中国の半導体企業―
1|Cambrianはどんなことをしている会社?
柴くん:
「Cambrian(カンブリアン)」って名前、なんか理科で出てきた「カンブリア紀」っぽいけど、どんな会社なの?
小雪ちゃん:
まさにその通り!「Cambrian(寒武紀)」は、“AI専用の半導体(チップ)”をつくってる中国の企業なんだ。
会社名は「生命が急激に進化した時代=カンブリア紀」にちなんでいて、「AIもここから一気に進化する」って意味が込められてるよ。
柴くん:
へぇ〜、名前からして野心的なんだね。
小雪ちゃん:
うん、中国語名は「寒武紀科技(ハンウージー・コージー)」って言って、2016年には世界初のスマホ向けAIチップを発表して注目されたんだ。
2|AIチップって何ができるの?
柴くん:
AIチップって、普通のパソコンのチップと何が違うの?
小雪ちゃん:
AIチップはね、画像認識、音声認識、自然言語処理みたいなAI処理に特化した「頭脳」なんだ。
ふつうのCPUやGPUよりも、少ない電力で高いAI処理能力を発揮できるのが特長!
柴くん:
ってことは、AIスピーカーとかスマホの顔認証とかにも入ってるの?
小雪ちゃん:
そうそう!Cambrianのチップは、もともとファーウェイのスマホ「Kirin」シリーズの中にも使われてたんだよ。
3|どんな製品を作っているの?
柴くん:
具体的にどんなチップを作ってるの?
小雪ちゃん:
代表的なのはこの3つだよ:
- MLUシリーズ(クラウド用AIチップ)
- IPコア(スマホやIoT向けの組み込みチップ)
- 端末用AIプロセッサ(カメラや音声端末向け)
柴くん:
「MLU」って何の略?
小雪ちゃん:
「Machine Learning Unit」の略。GPUみたいにAIに特化した演算ユニットだよ!
4|中国での立ち位置と注目度
柴くん:
中国の中では有名なの?
小雪ちゃん:
うん、すごく注目されてるよ!
2020年には上海証券取引所の「STAR市場」に上場して、上場初日の時価総額が一時1兆円超えになったの。
柴くん:
えっ、チップ専門でそんなに?
小雪ちゃん:
そう、それだけ中国国内でAI半導体を国産化したいという期待が大きかったんだ。
5|海外との関係や課題も
柴くん:
でも、チップってアメリカ企業が強いんじゃないの?
小雪ちゃん:
たしかにNVIDIAやIntel、AMDが世界のトップだけど、中国はアメリカからの輸出制限を受けてて、それに対抗する国産企業としてCambrianが注目されてるんだ。
柴くん:
じゃあ今後は中国国内での独自チップ開発がカギになるんだね。
小雪ちゃん:
うん。最近は自社製AIチップだけじゃなくて、開発ツールやソフトウェアエコシステムにも力を入れていて、“中国版NVIDIA”になれるか注目されてるよ。
6|まとめ:AI時代を支える“新しい頭脳”をつくる挑戦者
柴くん:
Cambrianって、スマホやクラウドの裏側でAIを動かしてる「見えない頭脳」みたいな会社なんだね。
小雪ちゃん:
うん、まさに「AIの基礎体力」を支えてる企業って感じ。
しかも、技術だけじゃなくて中国の“国産チップ戦略”の中核でもあるから、今後の成長も注目されてるよ。
柴くん:
AIが当たり前になる未来には、こういうチップがめちゃくちゃ大事なんだな〜。
小雪ちゃん:
そう!AI=ソフトって思われがちだけど、それを動かすハードウェア=チップがないと、何も始まらないんだよ🧠⚙️
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