中国から世界に挑む“総合製薬グループ”
柴くん:小雪ちゃん、この前ニュースで「Fosun Pharma(復星医薬)」って見たんだけど、どんな会社なの?💊
小雪ちゃん:いい質問だね。Fosun Pharmaは中国・上海に本社がある大手製薬会社だよ。薬の研究開発はもちろん、ジェネリック医薬品や医療機器、病院経営までやってる総合医療グループなの。
コロナワクチンで一躍有名に
柴くん:あ、思い出した!コロナのワクチンに関係してた会社だよね?
小雪ちゃん:そう!ドイツのBioNTechと提携して、ファイザー製と同じタイプのmRNAワクチンを中国や香港に導入したのがFosun Pharma。だからコロナのときに一気に世界中で名前が知られるようになったんだ。
柴くん:なるほど!コロナで一気に表舞台に出たんだね。
2024年の売上と規模感
柴くん:でもさ、中国って人口も多いし、製薬会社もたくさんあるでしょ?Fosunはどのくらい大きいの?
小雪ちゃん:2024年の売上は約1.6兆円。中国製薬の中ではかなり上位なんだけど、トップにはもっと大きい会社があるよ。
柴くん:たとえば?
小雪ちゃん:
- 国薬(Sinopharm)は売上が約12兆円で、中国最大。
- 中国資源医薬(CR Pharma)は約5兆円。
- 上海医薬(Shanghai Pharma)も約5兆円。
- 研究開発に強い恒瑞医薬(Hengrui)は約0.6兆円くらい。
柴くん:ふむふむ。つまり、Fosunの1.6兆円っていうのは、卸売中心の超巨大企業には及ばないけど、研究型の恒瑞よりは大きいんだね。
小雪ちゃん:そう!だから「中堅だけどバランス型で存在感がある会社」って言えるかな。
何を作ってるの?
柴くん:具体的にどんな薬を作ってるの?
小雪ちゃん:がん治療薬や心臓病の薬が代表的だよ。それから抗感染症薬、ジェネリック医薬品も幅広くつくってる。さらに医療機器や診断薬、病院の運営までやってるから、薬だけに頼らない“総合型”なのが特徴だね。
柴くん:薬だけじゃなく、病院も?それって日本でいうと「武田薬品+テルモ+大塚製薬+医療法人」みたいな全部入りって感じだ!
小雪ちゃん:いい例え!まさにそんな総合格闘家みたいな会社なんだ。
海外進出にも強い
柴くん:中国国内でやってるイメージだったけど、海外も?
小雪ちゃん:うん。実は売上の4分の1以上が海外なんだよ。インドやアフリカでジェネリックを販売したり、ヨーロッパの企業と新薬を共同開発したりしてる。中国の製薬会社の中でも「海外で稼げる会社」として有名なんだ。
柴くん:へぇ〜、中国から世界に出ていく製薬会社の代表格なんだね!🌍
課題とこれから
柴くん:順調そうに聞こえるけど、課題はあるの?
小雪ちゃん:あるよ。最大の課題はオリジナルの新薬開発。欧米のメガファーマ、たとえばファイザーやノバルティス、ロシュに比べると研究力はまだまだ劣るって言われてる。でもジェネリックや提携を通じて実績を積みながら、少しずつ自分たちの新薬開発にも力を入れているところなんだ。
柴くん:つまり、今は「総合力+提携」で戦って、未来は「独自の新薬」で世界と勝負するって流れだね。
まとめ
小雪ちゃん:整理すると——
- Fosun Pharmaは中国を代表する総合製薬グループ
- 売上は約1.6兆円、中国トップクラス
- 武田薬品やテルモを合わせたような“全部入り”スタイル
- 海外売上比率も高く、国際展開で存在感あり
- 課題はオリジナル新薬の競争力
柴くん:中国の医薬業界って、想像以上に大きいんだなぁ。Fosunは「総合力で世界に挑むチャレンジャー」って感じがするね!💉🌍
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