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🏢第152回 中国北方車輛集団(China North Vehicle Group)

中国の会社
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― 中国陸軍を支える“鉄の巨人” ―


1|どんな会社?

柴くん:
「小雪ちゃん、“中国北方車輛集団”って、名前からして戦車を作ってそうだけど、どんな会社なの?」

小雪ちゃん:
「その通り!中国北方車輛集団は、戦車や装甲車といった軍用車両の専門メーカーなんだ。英語では China North Vehicle Group と呼ばれていて、中国兵器工業集団(NORINCO)の傘下にあるよ。」

柴くん:
「じゃあ、ノリンコの一部門ってこと?」

小雪ちゃん:
「そう。ノリンコは“武器の総合商社”みたいな存在で、その中で“陸上兵器の車両部門”を担ってるのが北方車輛集団なんだ。」


2|どれくらい大きいの?

小雪ちゃん:
「正確な売上は公開されてないけど、ノリンコ全体では約11兆円の売上があるから、その中でも大きなシェアを占めていると考えられてる。従業員は数万人規模。研究開発から生産、輸出まで一貫して行っているよ。」

柴くん:
「すごい!日本の防衛産業と比べても規模が桁違いだね。」


3|作っているもの

小雪ちゃん:
「中国北方車輛集団が作っているのは、主にこんなものだよ。」

  • 主力戦車:99式戦車(中国陸軍のフラッグシップ)
  • 新型戦車:96A式戦車、輸出向けVTシリーズ
  • 歩兵戦闘車(IFV):ZBDシリーズ
  • 装甲兵員輸送車(APC):多様な装甲車両を生産
  • 自走砲・防空車両:砲兵部隊用の車両
  • 特種車両:工兵車両、橋梁敷設車、戦場救護車

柴くん:
「もう、“陸軍の乗り物全部セット”って感じだね。」

小雪ちゃん:
「そう。まさに“中国陸軍の足”を支えている会社なんだよ。」


4|輸出市場でも活躍

小雪ちゃん:
「北方車輛集団は中国国内向けだけじゃなく、輸出市場でも重要な役割を担ってるよ。特にアジア・中東・アフリカ諸国への輸出が多いんだ。」

柴くん:
「なんでそんなに人気なの?」

小雪ちゃん:
「価格が比較的安くて、性能もそこそこ高いからだよ。西側の最新兵器は高すぎて手が出ない国でも、中国製なら購入できる。だから“途上国向けの現実的な選択肢”になってるんだ。」


5|日本との比較

柴くん:
「日本の防衛産業と比べるとどうなの?」

小雪ちゃん:
「日本は三菱重工が10式戦車を作ってるけど、生産数は少なくて、輸出も制限されてる。

一方、中国北方車輛集団は数千両単位で大量生産できて、しかも輸出も積極的。だから“規模と展開力”では日本を大きく上回るんだ。」

柴くん:
「なるほど。日本は“質の勝負”、中国は“量と価格の勝負”って感じだね。」


6|強み

小雪ちゃん:
「北方車輛集団の強みは、」

  • 量産力:数百~数千単位での大量生産
  • 輸出ネットワーク:アフリカや中東に強い販売網
  • 多様なラインナップ:戦車から工兵車両まで幅広い

柴くん:
「なんでもそろう“軍用車両の総合デパート”って感じだね。」


7|課題

小雪ちゃん:
「課題もあるよ。」

  • 技術レベルの差:アメリカやドイツの最新戦車(エイブラムス、レオパルト2)に比べると性能で劣る
  • 政治リスク:中国製兵器を買うと国際政治で立場が難しくなる国もある
  • 環境依存:中国国内の軍事予算に強く依存している

柴くん:
「質ではまだ欧米に追いつけてないんだね。でも数と値段で勝負してると。」


8|まとめ

  • 中国北方車輛集団は中国兵器工業集団(NORINCO)の傘下企業
  • 主力戦車・装甲車・自走砲・工兵車両などを製造
  • 中国陸軍の装備を一手に支える“足の工場”
  • 輸出でもアジア・中東・アフリカで人気
  • 日本(三菱重工)と比べると、質では劣るが量と価格で優位
  • 課題は技術差・政治リスク・国内依存

小雪ちゃん:
「中国北方車輛集団は、中国の“地上戦力の要”。表舞台に出ることは少ないけど、世界の安全保障に大きな影響を与えてる会社なんだよ。」

柴くん:
「なるほど!まさに“鉄の巨人”だね。僕たちがニュースで見る中国戦車のほとんどは、この会社が作ってるんだ!」

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