中国発「オンラインアウトレット」の成功物語
1. Vipshopってどんな会社?
柴くん:小雪ちゃん、「Vipshop(唯品会)」っていう会社の名前を聞いたことあるけど、何してるの?
小雪ちゃん:Vipshopは2012年にニューヨーク証券取引所に上場した、中国の大手EC企業だよ。特徴は「オンラインアウトレット」に特化してること。ブランド品や衣料品を割引価格で販売しているんだ。
柴くん:へぇ〜!アウトレットモールがネットになった感じ?
小雪ちゃん:まさにそう。日本でいうと「三井アウトレットパーク」や「佐野アウトレット」がそのままアプリになったイメージかな。
2. 売上はどれくらい?
柴くん:実際どれくらい大きいの?
小雪ちゃん:2024年の売上は約4,000億元(=約8兆円)。純利益は約800億円くらい。
柴くん:8兆円!?楽天(約2.2兆円)よりずっと大きいじゃん…。
小雪ちゃん:そう、中国EC市場は規模が桁違いだから、アウトレットに絞ったVipshopでもこれだけ大きいんだよ。
3. 強みと戦略
柴くん:どうしてそんなに伸びたの?
小雪ちゃん:理由は3つあるよ。
- ブランド在庫の大量仕入れ:中国のアパレル企業や海外ブランドの余剰在庫を一括で買い取り、安く売る。
- 女性ユーザー重視:ユーザーの7割以上が女性。ファッション・コスメを中心に拡大。
- モバイルシフト:アプリ経由の売上比率が8割以上。スマホでサクッと買える仕組みを徹底した。
柴くん:なるほど。日本だとZOZOTOWNの「タイムセール」とアウトレットを合体させた感じかな?
小雪ちゃん:その例え、いいね!
4. 競合との比較
柴くん:中国のECってアリババとかJD.comが強いけど、Vipshopは勝てるの?
小雪ちゃん:総合力ではアリババ(売上約14兆円)やJD.com(約13兆円)には及ばないけど、「アウトレット特化」では一人勝ち状態なんだ。
- アリババ(Tmall, Taobao):総合EC(14兆円)
- JD.com:総合EC(13兆円)
- Pinduoduo(拼多多):共同購入型EC(約8兆円)
- Vipshop:アウトレット特化EC(約8兆円)
柴くん:へぇ〜、総合ではなく「 niche(ニッチ)」に絞って戦ってるんだね。
5. 日本企業に例えると?
小雪ちゃん:日本でたとえると「ZOZOTOWN+アウトレットモール」を融合させたような会社。しかも楽天以上の売上を持ってるって考えると、かなりすごいよね。
柴くん:えっ、それって日本のファッションECが束になっても勝てないレベルじゃん…。
6. まとめ
小雪ちゃん:まとめると、Vipshopは売上約8兆円の中国EC大手で、「オンラインアウトレット」というニッチ市場でトップを取った会社。ユーザーの中心は女性で、在庫処分に困るブランドと、安く買いたい消費者をうまくつないでいるんだ。
柴くん:アリババやJD.comみたいな巨人に正面から挑むんじゃなくて、得意分野に特化して勝ってるのが面白いね!
小雪ちゃん:そうだね。中国ECの多様性を象徴する存在って言えるよ。
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