中国の清涼飲料をつくった「国民ブランド」
1. まずは基本情報
柴くん:小雪ちゃん、「娃哈哈(ワハハ)」って名前が可愛いけど、何の会社?
小雪ちゃん:実は中国最大級の飲料メーカーだよ。
清涼飲料水、ミネラルウォーター、子ども向けの乳酸飲料なんかを中心に展開していて、中国で「飲料といえば娃哈哈」ってイメージがあるんだ。
柴くん:日本でいうとサントリーとかコカ・コーラの立ち位置?
小雪ちゃん:そうそう!しかも中国人の子どもなら誰もが一度は口にしたことがあるブランドなんだよ。
2. 歴史と創業者
柴くん:どうやって大きくなったの?
小雪ちゃん:1987年に宗慶後(ゾン・チンホウ)っていう人が小さな学校企業から始めたんだ。最初は栄養ドリンクの販売だったんだけど、徐々に乳酸菌飲料やジュース、ミネラルウォーターへと拡大。
柴くん:ゼロから飲料帝国をつくったんだ!
小雪ちゃん:うん。しかも宗慶後は中国で「民営企業家の成功モデル」と呼ばれていて、一時は中国長者番付で一位になったこともあるんだよ。
3. 主な商品ライン
柴くん:どんな商品があるの?
小雪ちゃん:代表的なのは――
- 娃哈哈AD鈣奶:子ども向け乳酸菌飲料(カルシウム入り)。
- 娃哈哈純浄水:定番のミネラルウォーター。
- 娃哈哈果汁飲料:オレンジやアップルなどの果汁飲料。
- エナジードリンク系:若者向けに拡大中。
柴くん:なるほど、日本でいう「カルピス+アクエリアス+サントリー天然水」を全部まとめた感じだ。
4. 規模と売上
小雪ちゃん:2024年の売上はおよそ4,000億円規模。
ピーク時(2010年代前半)は1兆円を超える売上を誇っていて、中国国内飲料の絶対王者だったんだよ。
柴くん:すごい!コカ・コーラ中国と互角だったってこと?
小雪ちゃん:そう。でも最近は康師傅や統一企業、さらにはペプシ・コカコーラと競争が激化してシェアを落としているんだ。
5. 強みと課題
柴くん:どんな強みがあるの?
小雪ちゃん:
- ブランド力:子ども向け飲料の代名詞。中国人のノスタルジー。
- 全国ネットワーク:農村から都市まで浸透。
- 低価格戦略:安くて量も多い。
でも課題もあって――
- 消費者の嗜好が「健康志向・高級志向」にシフト。
- グローバル飲料大手や康師傅との競争でシェア減少。
6. 日本との比較
柴くん:日本企業だとどこに近い?
小雪ちゃん:立ち位置としては「サントリー+カルピス+大塚製薬」って感じかな。
子どもから大人まで幅広くカバーしてて、「国民的飲料ブランド」としての存在感が強いところが似てるね。
7. 今後の展望
小雪ちゃん:これからの注力分野は――
- 健康飲料(砂糖控えめ・乳酸菌強化・機能性飲料)
- 若者向けブランド刷新(おしゃれなデザインや新フレーバー)
- 海外進出(特にアフリカや東南アジア)
柴くん:中国の「子ども向け飲料ブランド」が、世界の若者に飲まれる日も来るかもね!
8. まとめ
小雪ちゃん:まとめると――
- 娃哈哈は中国発の巨大飲料メーカー。
- 子ども向け乳酸飲料や水・ジュースで一時は国内No.1。
- 売上は4,000億円規模で、かつては1兆円を超えていた。
- 競争は激化中だが、健康志向や海外展開で再成長を狙っている。
柴くん:なるほど!康師傅や統一企業が「ラーメン+飲料」で勝負してるなら、娃哈哈は「飲料一本で勝負」って感じなんだね。
小雪ちゃん:そう。しかも「子どもの頃から馴染みのある味」という強力な武器があるから、まだまだ侮れない存在なんだよ。


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