──LABUBUがつくる“かわいくてちょっと不思議”な世界
1. 「Pop Mart」って、なに屋さん?
柴くん:ねぇ小雪ちゃん、「Pop Mart(ポップマート)」って名前、よく聞くけど…
雑貨屋さん?それともおもちゃ屋?
小雪ちゃん:うーん、どっちも近いけどちょっと違うんだ。
Pop Martは、中国発のデザイナーズトイブランド。
つまり、“アートとキャラクターの中間”を売ってる会社なんだよ。
柴くん:アートとキャラの中間?なんかオシャレそうだね。
小雪ちゃん:うん!代表作は、**「ブラインドボックス」**って呼ばれる小箱。
中にどのキャラが入ってるか開けるまで分からない、“ガチャ+プレゼント”みたいな仕組み!
柴くん:なるほど!開ける瞬間がワクワクするやつだ!
2. 「開盒(カイフー)文化」が生んだ社会現象
小雪ちゃん:この“開ける文化”、中国では**「開盒(カイフー)文化」**って呼ばれてて、
まさにPop Martが生み出したムーブメントなんだ。
柴くん:そんなに人気なの?
小雪ちゃん:めっちゃ人気!
2010年に創業してから、2024年の売上はなんと約1,500億円!
中国のショッピングモールではどこにでも店舗があるし、
海外も含めて30か国・500店舗以上展開してる。
柴くん:うわ、それもう“世界トイ帝国”じゃん。
3. 主役はMollyからLABUBUへ
柴くん:前は「Molly」ってキャラが有名だったよね?
小雪ちゃん:そう!Molly(モリー)はPop Martを有名にした初代エース。
香港のアーティスト、**Kenny Wong(ケニー・ウォン)**が作った金髪の女の子で、
ちょっとふてくされた顔がトレードマーク。
柴くん:なんか“かわいくないのにかわいい”感じがクセになるよね(笑)
小雪ちゃん:そうそう!それが受けて、2010年代の中国でMollyブームが起きたんだ。
でもね――今の主役は、**LABUBU(ラブブ)**に完全にバトンタッチしてるの!
4. LABUBUとは?
柴くん:ラブブ?どんなキャラなの?
小雪ちゃん:牙が生えてる小さなモンスター妖精。
デザイナーは、同じく香港出身のアーティストKasing Lung(カシン・ルン)。
彼の作品「The Monsters」シリーズの中に登場する人気キャラなんだ。
柴くん:たしかに、ちょっと怖いけどかわいい。
小雪ちゃん:でしょ? その**“怖カワ”バランス**がたまらないの。
表情や衣装がシリーズごとに違ってて、ハロウィンやクリスマスVer.も出る。
SNSでは「#LABUBU開盒」タグが毎週トレンド入りしてるほどだよ。
5. LABUBU人気の秘密
柴くん:でも、どうしてそんなに人気出たんだろ?
小雪ちゃん:理由は3つ!
1️⃣ ストーリーがある
Kasing Lungの世界観がすごく緻密で、
LABUBUたちは“森に住む妖精”という設定。
フィギュアを集めることで、“物語の断片”がそろうように作られてる。
2️⃣ デザインの幅が広い
かわいい系・ホラー系・ギャグ系、どんなジャンルにも合う。
たとえば「海賊LABUBU」や「眠るLABUBU」みたいに、
集めて並べるだけで小さな絵本みたい。
3️⃣ SNS映え
写真にすると背景との調和が抜群。
中国版インスタ“小紅書”では、LABUBUを主役にしたミニ写真日記が大人気。
柴くん:へぇ〜、ただのフィギュアじゃなくて“感情があるキャラ”なんだね。
6. 売上の主役もLABUBU!
小雪ちゃん:しかもビジネス的にもすごいの。
Pop Mart全体の売上のうち、今は3〜4割がLABUBU関連!
Mollyを超えて、完全に“ブランドの看板”になってる。
柴くん:えっ、もうそんなに!?
小雪ちゃん:うん、Pop Martの海外店舗でも、
一番目立つ場所に置かれてるのはいつもLABUBUシリーズなんだ。
7. Pop Martのすごさ:アート×確率×心理戦
柴くん:ブラインドボックスって、正直ちょっと運任せじゃない?
小雪ちゃん:それがうまいの(笑)。
Pop Martは「確率」をデザインしてるんだ。
1箱約1,500円。
中身はランダムで、**“シークレット(超レア)”**が1/144とかの確率で入ってる。
柴くん:なるほど…その“あと1個出るかも”で人はやめられなくなるやつだ(笑)
小雪ちゃん:そう! それに加えて、キャラの魅力と箱のデザインもかわいい。
だから“買う→飾る→撮る→共有する”まで全部が体験になってる。
8. 日本や世界との比較
| 会社名 | 国 | 主な製品 | 売上(2024年) | 特徴 |
|---|---|---|---|---|
| Pop Mart | 🇨🇳 | ブラインドボックス(Molly・LABUBU) | 約1,500億円 | キャラ×アート×確率 |
| サンリオ | 🇯🇵 | ハローキティなど | 約800億円 | キャラ王国・多世代向け |
| メディコム・トイ | 🇯🇵 | BE@RBRICK | 約500億円 | アート志向・限定生産 |
| Funko | 🇺🇸 | POP!フィギュア | 約1,200億円 | 映画・アメコミとのコラボ重視 |
柴くん:つまりPop Martは“アート×かわいい×ギャンブル性”で他と差をつけたんだね。
小雪ちゃん:うん。
サンリオが「安心のかわいさ」なら、Pop Martは「予測できないかわいさ」!
9. 未来のPop Mart:デジタルLABUBUの登場
柴くん:これからはどうなるの?
小雪ちゃん:Pop Martはすでにデジタル・メタバース化を進めてるよ。
LABUBUやMollyを3Dアバター化して、
アプリでコレクション棚を飾ったり、ARで写真を撮ったりできる。
柴くん:おぉ、“リアルとバーチャルのトイ融合”だね。
小雪ちゃん:そう! そのうち“AI LABUBU”がユーザーと会話したり、
「今日の気分に合うLABUBUコーデ」を提案してくる未来も近いかも。
10. まとめ
小雪ちゃん:まとめると――
- Pop Martは中国発のデザイナーズトイブランドで、売上は約1,500億円。
- 代表キャラMollyに続き、LABUBUが世界の主役に。
- LABUBUは“怖カワ”な妖精で、SNSと相性抜群。
- Pop Martは“確率をデザインしたエンタメ企業”。
- 今後はデジタル×AI×アートトイの世界へ。
柴くん:うーん、Pop Martってもう“おもちゃ屋”じゃなくて、
「ワクワクを商品化する会社」って感じだね!
小雪ちゃん:そう、それが一番しっくりくる✨
開ける瞬間にドキドキして、出てきたキャラに心を掴まれる。
それこそ、Pop Martが作りたかった**“子ども心の再発明”**なんだ。


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