──ドローンで田んぼを守る、“空の農業革命”
1. 「DJI」って、ドローンの会社でしょ?
柴くん:小雪ちゃん、DJIってあのドローンの会社だよね?
小雪ちゃん:そう! 本社は中国・深圳(シンセン)。
世界のドローン市場のシェア70%以上を握る、空の王者。
でも実はその中に「農業専門チーム」があって、それが**DJI Agriculture(大疆農業科技)**なんだ。
柴くん:へぇ〜、ドローンって空撮だけじゃなくて、農業にも使うんだ!
2. 農業ドローンってなにするの?
小雪ちゃん:一言で言うと、“空飛ぶ農薬散布機+AI農業アシスタント”だね。
DJIの農業ドローンは、上空から田んぼや畑を見ながら——
🌾 農薬や肥料をまく
🌿 病害虫の発生を検知
📸 作物の生育をAIで分析
こういう仕事を**自動でこなす「空のトラクター」**みたいな存在なの。
柴くん:うわ、まさに近未来農業だね。
昔は人が汗だくで散布してたのに、今はドローンが代わりにやるのか…。
3. 人気モデルは「Tシリーズ」
柴くん:どんなドローンが使われてるの?
小雪ちゃん:代表モデルは「Tシリーズ」。
たとえばDJI Agras T50は、最大40kgのタンクを積んで、
1回の飛行で約20〜25分、16ヘクタール(東京ドーム3個分)をカバーできる!
柴くん:えっ、そんな広範囲!?
小雪ちゃん:そう。しかもAI航路設計+自動障害物回避+夜間モードまである。
人間より正確に、しかも疲れない(笑)
4. 数字で見る「空の農業」
| 指標 | 数値(2024年時点) |
|---|---|
| 導入台数(世界累計) | 約120万台 |
| DJI農業ドローンの世界シェア | 約60% |
| 年間売上(推定) | 約2,000億円前後 |
| 散布面積(累計) | 約30億ヘクタール以上(日本の国土の約80倍) |
柴くん:ちょっと待って…30億ヘクタールってケタおかしくない?
小雪ちゃん:ほんとにそれぐらい。中国国内のほか、インド・東南アジア・中南米にも広がってるの。
まさに“世界の農業を空から変えてる会社”だね。
5. 農家がドローンを使う理由
柴くん:でもさ、なんでドローンがそんなに必要なの?
小雪ちゃん:一言で言うと、“人手不足と効率化”。
たとえば中国や日本では、高齢化で農作業の担い手が減ってる。
でもDJIのドローンを使えば、1人で何十ヘクタールも管理できる。
柴くん:なるほど、それで人が足りなくても生産量を保てるわけか。
小雪ちゃん:うん。
しかもドローンは、農薬の無駄を減らせるから環境にも優しいんだよ🌱
6. “空のデータ農業”へ進化中
柴くん:農薬をまくだけじゃなくて、データも取れるの?
小雪ちゃん:そう!そこが最近のDJI Agricultureのすごいところ。
AIカメラで作物の色や成長度合いを撮影して、
「この畑は肥料が足りない」とか「病気の初期症状が出てる」って分析してくれる。
柴くん:つまり、ドローンが“先生”になるのか。
小雪ちゃん:そう、まさに“空から診断する農業医”。
しかもスマホアプリと連動して、地図上に健康状態を表示できるんだ。
7. 日本との関係も深い
柴くん:日本でも使われてるの?
小雪ちゃん:うん!
日本では、ヤマハ発動機やクボタと連携して導入が進んでる。
特に稲作農家の間では「人より正確」「作業時間1/5」で話題だよ。
柴くん:たしかに日本の田んぼ、ドローンが飛んでるニュース見たことある!
小雪ちゃん:そう。DJIは2023年に東京にも拠点を作って、
“アジアのスマート農業ハブ”を目指してるんだ。
8. 他社との比較(世界の農業ドローン競争)
| 会社名 | 国 | 特徴 | 売上規模 |
|---|---|---|---|
| DJI Agriculture | 🇨🇳 | 世界最大。AI自動飛行+データ分析。 | 約2,000億円 |
| XAG(極飛科技) | 🇨🇳 | 農業ドローン特化。スマート農機にも進出。 | 約500億円 |
| Yamaha Motor(ヤマハ) | 🇯🇵 | 産業用無人ヘリで先駆者。 | 約1,000億円(農業機器部門) |
| John Deere | 🇺🇸 | トラクター×AIでスマート農業展開。 | 約6兆円(全体) |
柴くん:DJI、やっぱり頭ひとつ抜けてるね。
小雪ちゃん:そう。XAGが追ってるけど、精度・アプリ・台数でまだ差があるね。
9. 未来の構想:「空+地+AI」
柴くん:これからのDJI Agricultureって、どんな方向に進むの?
小雪ちゃん:すでに“次の農業モデル”を構想してるよ。
- 空:ドローンで観測・散布
- 地:無人トラクター・センサーで補助
- AI:クラウドで全体を最適化
この3つをつなぐ「統合型スマート農業システム」を世界展開中なんだ。
柴くん:うわ、それもう“人のいない農業”の世界じゃん。
小雪ちゃん:うん、でも目的は“人を減らす”じゃなくて、
“人をラクにする”なんだよ。
王者DJIが次に目指してるのは、**「空から守る地球」**なんだ🌍
10. まとめ
小雪ちゃん:まとめると——
- DJI AgricultureはDJIの農業部門。
- ドローンで農薬散布・作物診断・AI分析を自動化。
- 売上は約2,000億円、世界シェアは60%超。
- 日本でも導入が進み、スマート農業の中心企業に。
- 未来は空+地+AIの統合型農業を目指している。
柴くん:すごいなぁ…。
“空撮の会社”から“地球の食を支える会社”になってる。
小雪ちゃん:そう。DJI Agricultureはまさに、
**「テクノロジーで田んぼを救う会社」**なんだよ✨


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