──空から始まる「農業ドローン覇権戦争」と日本への波紋
1. 空の戦いが始まった!
柴くん:ねぇ小雪ちゃん、最近ニュースで“スマート農業”ってよく聞くけど、
あれってドローンが中心なの?
小雪ちゃん:そうだよ。
今、中国では**「空の農業戦争」が起きてるんだ!
主役はもちろん、世界No.1ドローン企業のDJI(大疆)と、
そのライバルXAG(極飛科技)**。
柴くん:どっちも中国なんだね!
小雪ちゃん:うん。でも方向性が違う。
DJIは「テクノロジーの巨人」、
XAGは「農業特化の革新者」って感じかな。
2. ざっくり比較してみよう
| 項目 | DJI Agriculture | XAG(極飛科技) |
|---|---|---|
| 設立 | 2006年(深圳) | 2012年(広州) |
| 年間売上(2024) | 約2,000億円 | 約700億円 |
| 市場シェア(農業ドローン) | 約60% | 約20% |
| 主力モデル | Agras T50 | P100 Pro |
| 特徴 | 精度・信頼性・安定性 | チーム連携・AI・柔軟性 |
| モットー | 「空から地球を守る」 | 「農業をクールにする」 |
柴くん:うわ、もう“空の天下分け目の戦い”って感じ(笑)
小雪ちゃん:そうそう。
この2社、数字だけ見るとDJIがリードしてるけど、
現場ではどっちも強みがハッキリ違うんだよ。
3. DJIの強さ:空撮から培った精度と信頼性
小雪ちゃん:まずDJI。
元々は映画撮影や建設現場で使われる空撮ドローンの世界王者。
だから、GPSの精度・センサーの安定性・飛行アルゴリズムが圧倒的。
柴くん:つまり“機械としての完成度”が違うわけだね。
小雪ちゃん:うん。
農業モデル「Agras Tシリーズ」は、
1回の飛行で東京ドーム3個分の面積に農薬をまけるし、
夜間や山間部でもAIが自動でルートを調整して飛ぶ。
柴くん:すご!もう“空の農機王者”だ。
4. XAGの強さ:AI+チームで回す“次世代型”
小雪ちゃん:一方でXAGは、「現場力+AI」がすごい。
たとえば、1人の農家がスマホで3〜4台のドローンを同時に操作できる。
それに、データはクラウドに保存されてチーム全員で共有可能。
柴くん:なるほど、DJIが“1台の精度勝負”なら、
XAGは“チームプレイの効率勝負”なんだ。
小雪ちゃん:そう!
さらにXAGは、ドローンだけじゃなくて地上走行ロボットR150も開発してる。
“空と地をつなぐ”のがXAGのビジョンなんだ。
5. 戦いの舞台は「データ」
柴くん:どっちもドローン飛ばすだけじゃなくて、データ重視だよね?
小雪ちゃん:そこが今の主戦場!
DJIはAI画像解析で作物の健康状態を分析、
XAGはクラウド経由で農家チームのデータを統合。
つまり今の戦いは、
🌾「誰が一番“畑のデータ”を持ってるか」って戦いなんだ。
柴くん:それってまるで“農業版Google”争いみたいだね。
6. 日本への影響:ドローンが田んぼを守る時代に
柴くん:でもこれって、日本にも関係あるの?
小雪ちゃん:めっちゃあるよ!
日本の農業は高齢化と人手不足が深刻で、
農薬散布や肥料管理を自動化できるドローンが大注目されてる。
特にDJIとXAGは、どっちも日本市場に進出済み!
- DJIは「DJI JAPAN」で正規販売・サポートを展開
- XAGは「XAG Japan」名義で自治体や農協と連携
柴くん:つまり、日本の田んぼで飛んでるドローン、
じつは中国製が多いってこと?
小雪ちゃん:そう!
日本の農業現場を支えてるのは、
実は**中国発の“空のテクノロジー”**なんだよ。
7. 日本の企業も負けてない!
柴くん:でも日本企業はどうなの?
小雪ちゃん:もちろん、頑張ってるよ!
- ヤマハ発動機:産業用無人ヘリを30年以上前から開発
- クボタ:AIトラクター+ドローン連携で実験中
- ソニー:撮影技術を応用して農地分析の研究
でも現状では、
「操作性・価格・アフターサービス」の3点で
DJIとXAGに押されてるのが現実なんだ。
8. 価格と使いやすさの差
| モデル | 価格(目安) | 操作 | 対応エリア |
|---|---|---|---|
| DJI Agras T50 | 約300万円 | タブレットで簡単操作 | 世界100か国以上 |
| XAG P100 Pro | 約250万円 | スマホ1台で操作可 | 60か国以上 |
| ヤマハ FAZER R G2(無人ヘリ) | 約1,000万円 | 専用資格が必要 | 主に日本国内 |
柴くん:なるほど…
ドローンの世界も“コスパと簡単さ”が勝負なんだね。
小雪ちゃん:そう。だからこそ、
DJI=完成度・信頼性、
XAG=手軽さ・現場力で棲み分けてる感じ。
9. 未来:空×AI×地上ロボットの三国時代へ
小雪ちゃん:これからの農業は、
「空(ドローン)+地(ロボット)+AI(データ分析)」の三本柱になると思う。
そしてその覇権を握るのは——
- テクノロジーの深さでDJI
- 現場の柔軟性でXAG
- 地上の老舗パワーでJohn Deere(米)
柴くん:おお、また“三国志”構図だ(笑)
小雪ちゃん:そう(笑)
だけど、どの国も**「人を楽にする農業」**を目指してるのは同じだよ。
10. まとめ
小雪ちゃん:まとめると——
- 中国では**DJI(大疆)とXAG(極飛科技)**がドローン農業の2大勢力。
- DJIは精度とブランド力、XAGはAIと現場密着力で勝負。
- 日本でも両社の機体が導入され、スマート農業の基盤を作っている。
- 農業は今、**「空から育てる時代」**に突入してるんだ。
柴くん:なるほどね〜。
“トラクターよりドローンのほうが農家の相棒になる時代”ってすごいな。
小雪ちゃん:ほんとだね。
次に田んぼの上を飛んでるドローンを見たら、
「あれ、未来が飛んでる」って思うといいよ🚁🌾


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