― 火鍋チェーン「海底撈」を世界ブランドに育てた男 ―
1|農村から火鍋王へ
柴くん:
「小雪ちゃん、“海底撈”の創業者、張勇ってどんな人なの?」
小雪ちゃん:
「張勇は1971年生まれ。四川省の田舎町に育ったんだ。もともとは溶接工として働いていたけど、給料は安いし将来が見えなかった。そこで『自分で店をやろう』と決意して、友達と小さな火鍋屋を始めたんだよ。」
柴くん:
「えっ、いきなり飲食?料理の経験があったの?」
小雪ちゃん:
「実は特別な料理人じゃなかったんだ。でも“サービスで勝負する”って発想を持っていたのが成功の原点なんだよ。」
2|“サービス至上主義”の哲学
小雪ちゃん:
「張勇の名言で有名なのはこれだよ。」
『服務就是一切』
(Fúwù jiùshì yīqiè)
サービスこそがすべてだ。
柴くん:
「シンプルだけど強い言葉だね。」
小雪ちゃん:
「そう。味で勝負する火鍋屋はたくさんある。でも彼は“お客さんを感動させる体験”に徹底的にこだわった。ネイルや麺ショー、無料サービスは全部その哲学から生まれたんだよ。」
3|社員を信じて任せる
小雪ちゃん:
「張勇のすごさは社員への信頼にもあるんだ。彼の方針は『店長に最大限の裁量を与えよ』。だから海底撈の各店舗は、現場の判断で自由にサービスを改善できるんだよ。」
柴くん:
「普通は本部がマニュアルで縛るのに、逆なんだ!」
小雪ちゃん:
「うん。さらに“成果を株で還元”する仕組みをつくって、優秀な社員がオーナーのような立場になれる。だから店員のやる気が半端ないんだ。」
4|世界進出への挑戦
小雪ちゃん:
「2010年代からは海外展開も本格化。アメリカ、日本、シンガポール…世界中で『火鍋=海底撈』ってイメージを作ったんだよ。」
柴くん:
「日本にもあるもんね!あの麺パフォーマンス、実際に見てみたいな。」
5|張勇の人物像
小雪ちゃん:
「張勇ってね、実はすごく控えめな人でもあるんだよ。スーツを着るより、ラフな服装で現場に行くのが好き。社員から“ボス”っていうより“お父さん”みたいに思われてるんだ。」
柴くん:
「トップダウンの社長って感じじゃないんだね。」
小雪ちゃん:
「そう。学歴もないし、特別な人脈もなかった。でも“人を大事にする力”だけで、世界的な企業をつくりあげた。まさにゼロからのし上がった起業家だよ。」
まとめ
- 張勇は四川省出身、元溶接工から火鍋チェーン創業者へ
- 名言「服務就是一切(サービスこそがすべて)」
- 員工教育と裁量重視で“人材力”を武器に成長
- 株式報酬で社員を“共同経営者”に変える仕組み
- 海外進出に成功し、火鍋を世界ブランドに
小雪ちゃん:
「張勇の成功は、学歴や資本じゃなく、“人を信じる力”が大事だって教えてくれるよ。」
柴くん:
「なるほど…!僕も“サービスはすべて”って心にメモしとくね。」
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