デザインしないファッション起業家。Sheinを“仕組み”で世界ブランドに育てた男
柴くん:
小雪ちゃん、Sheinってさ、ファッションブランドなのに社長の話ってあんまり聞かなくない?
小雪ちゃん:
それはね、Sheinを作った**許仰天(クリス・シュー)**が、あえて表に出ない人だからだよ。
でもこの人、かなりユニークな経営者で、もともとファッション業界出身じゃないの。
柴くん:
えっ!?ファッション関係ないのに、あのSheinを作ったの!?
小雪ちゃん:
そう。彼は中国・遼寧省出身のエンジニアタイプで、大学では情報技術を学んでたんだ。
最初の仕事は、SEO(検索エンジン最適化)とかネット広告の分野だったんだよ。
ファッションに出会ったのは「偶然」
柴くん:
じゃあ、どうしてファッションの世界に入ったの?
小雪ちゃん:
きっかけは、あるウェディングドレスのネット通販サイトを運営したこと。
「ネットで服が売れる」って手応えを感じて、2008年に自分のブランドとして立ち上げたのが、
Sheinの前身「SheInside(シーインサイド)」なんだよ。
柴くん:
中国の会社なのに、最初から海外向けだったんだよね?
小雪ちゃん:
そう。最初からアメリカやヨーロッパの若者向けに英語で展開してた。
だから「中国製だけど中国市場向けじゃない」っていう、当時はかなり珍しいスタイルだったんだ。
感覚じゃなく、データで売る
柴くん:
それにしても、Sheinってなんであんなに速くて安いの?
ユニクロやZARAより種類多いよね。
小雪ちゃん:
そこがまさに許仰天のすごいところ。
彼はファッションを“感覚”で売るんじゃなくて、“データ”で動かしてるの。
柴くん:
データって、どういうこと?
小雪ちゃん:
たとえば、Sheinではユーザーが何を見て、何を買ったかをAIで毎日分析してるの。
それを元に、「売れそう」と判断されたデザインを少量だけ生産してアプリに出す。
売れたらすぐ追加。売れなければ終了。これが超高速で回ってるの。
柴くん:
無駄がない!しかも種類もどんどん入れ替わるってわけか。
小雪ちゃん:
そう。だからSheinは「世界で最もスピードが速いファッションブランド」って呼ばれてることもあるんだよ。
あえて“顔を出さない”スタイル
柴くん:
でもこんなにすごい会社なのに、社長がインフルエンサーっぽく出てこないの不思議だよね。
小雪ちゃん:
それも彼のスタイル。
許仰天は表に出るより、現場や仕組みづくりに集中したいタイプなんだって。
SNSもやってないし、写真もほとんど公開されてない。
経営者の中ではかなり“謎多き人”って言われてるよ。
柴くん:
静かだけど、仕事は超ダイナミックな人なんだね。
まとめ:ファッションを変えたのは、デザイナーじゃなく“仕組みの人”
柴くん:
許仰天って、いわゆる「オシャレなカリスマ社長」じゃなくて、
裏で動かす“頭脳型の起業家”って感じだね。
小雪ちゃん:
まさにその通り!
ファッションブランドなのに、自分ではデザインしない。
でも、「どう作って」「どう売るか」を根本から変えたことで、Sheinは世界トップブランドになったんだよ。
柴くん:
デザインできなくても、データと仕組みで世界を変えられるって、なんか希望あるな〜。
小雪ちゃん:
うん。「好き」だけじゃなくて、「得意」で勝負するっていうのも、立派な挑戦だよね✨
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