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🌟第99回 劉傳軍(リウ・チュアンジュン)

中国の経営者
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〜「農業に革命を」畑育ちのエンジニアが起こした静かな挑戦〜


1|柴くん、野菜ビジネスの裏に“エンジニア社長”!?

柴くん:
ねぇ小雪ちゃん、美菜網ってただの野菜の宅配アプリじゃないの?
それを作った社長って、どんな人なの?

小雪ちゃん:
じつはね、その創業者・劉傳軍(リウ・チュアンジュン)は、ただの社長じゃないよ。
農村出身のエンジニアで、しかも元農家の息子!つまり、生まれながらにして“野菜のリアル”を知ってる人なんだ。

柴くん:
え、まさかの現場叩き上げ!?それでIT会社つくっちゃうとか…ギャップすご!

小雪ちゃん:
うん、だからこそ農業×テクノロジーっていうテーマに、本気で向き合ってるの。
自分が経験してきた「農家の苦労」を、仕組みから変えたかったんだよ。


2|“湖南の農村”からスタートした人生

小雪ちゃん:
劉傳軍は、中国・湖南省の農村で生まれ育ったよ。
実家は農業を営んでいて、家の手伝いとして畑仕事もしてたんだって。

柴くん:
わぁ…じゃあ、ほんとに畑とともに育ったんだね。

小雪ちゃん:
そう。朝から野菜を運んで、夏は炎天下、冬は霜の中。
でも彼は、そんな環境の中で**「なんでこんなにがんばっても農家はもうからないんだろう?」**って疑問を持ち始めたんだって。

柴くん:
それって、ずっとモヤモヤしてたのかな?

小雪ちゃん:
うん。でも彼は「変えたいなら、知識とスキルが必要だ」って思って、中南大学に進学したの。
中国の理系大学でもけっこうレベルが高くて、エンジニアとしてのスキルも身につけたんだ。


3|「農業×IT」の着眼点がすごかった!

柴くん:
でもさ、エンジニアになったら普通はアプリとかゲームとか作る道に行くんじゃないの?

小雪ちゃん:
そこが彼のすごいところ!
都市のIT企業に入って稼ぐ道より、あえて“食のインフラ”を変える道を選んだの。

劉傳軍はこう言ってるよ👇

「多くの農家が、豊作なのに貧しい。これは構造の問題だ」

柴くん:
うわ…深い…。

小雪ちゃん:
農家はがんばって野菜を育ててるのに、
「市場→中間業者→流通→店頭」っていう長い経路で、どんどん利ざやが抜かれていく。
彼はそれを、「スマホと物流でショートカットできるじゃん」って思ったの。

柴くん:
まさに“野菜版のアリババ”じゃん!


4|2014年、美菜網がスタート!

小雪ちゃん:
劉傳軍が**美菜網(Meicai)**を立ち上げたのは2014年。
最初はたった数人のチームで、北京のレストランに手配りで野菜を届けてたんだよ。

柴くん:
えっ、最初はアナログだったんだ!

小雪ちゃん:
そう。でも徐々にアプリ化、倉庫の整備、自社物流の構築などを進めて、
いまでは1日10万件以上の注文を処理する巨大システムに成長したの。

柴くん:
じゃあ、野菜を売るだけじゃなくて、テクノロジー企業でもあるんだね。

小雪ちゃん:
そう!アプリ、AI予測、在庫最適化、ルート配送のアルゴリズム…
実はめちゃくちゃ高度な“裏側の仕組み”が動いてるの。


5|上場目前で立ち止まった「冷静な経営者」

柴くん:
でさ、小耳にはさんだんだけど、美菜網って上場するはずだったのに辞めたって本当?

小雪ちゃん:
うん、2021年にNASDAQ上場を計画してたけど、直前で取り下げたんだよ。

柴くん:
なぜ!?

小雪ちゃん:
その理由はすごく彼らしい。
投資家からのプレッシャーで「急成長を求められる」ことに、疑問を感じたみたい。

彼はこう言ったんだ👇

「企业最重要的是活下去,而不是漂亮的财报。」
Qǐyè zuì zhòngyào de shì huó xiàqù, ér bù shì piàoliang de cáibào.
「会社にとって一番大事なのは“生き残ること”であって、“美しい決算書”じゃない」

柴くん:
なんか…めちゃくちゃ本質ついてる…!

小雪ちゃん:
だから今の彼は、“地に足のついた経営”をしてるの。
急成長よりも、信頼・品質・安定の方を大事にしてるんだ。


6|現場主義とチームの絆

柴くん:
リーダーとしても、なんかカッコいいなぁ…。

小雪ちゃん:
うん。彼は**「現場第一主義」**を徹底してて、倉庫や食堂にもよく顔を出すんだって。
社員にも“今何が起きてるか”を体で理解してほしいって考えてるの。

それに、社員との信頼関係も強いよ。
とくに「農家やドライバーへのリスペクト」があるから、みんなが彼についていきたくなるらしい!

柴くん:
うわ、それこそ“心のあるリーダー”って感じ!


7|まとめ:スマホで「畑と厨房」をつないだ男

小雪ちゃん:
劉傳軍はね、単なるテック社長じゃないよ。

  • 農村での原体験
  • ITエンジニアとしての知識
  • 地道な現場志向
  • 社員や農家への想い
  • 「急成長よりも、生き残ることを選んだ」覚悟

この全部を合わせて、“Meicaiというユニークな会社”ができたんだと思う。

柴くん:
ほんとだね…「スマホで八百屋を変える」って、未来っぽいけど、
実はめちゃくちゃ“人間くさい”発想だったんだ!

小雪ちゃん:
うん。そして彼の挑戦はまだ終わってないよ。
次は海外進出や、農業データのDX化にも目を向けてるらしいし、
これからも“土のにおいがする未来”を、静かに創っていくはず!

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