ドローンで世界を制した中国企業
1. DJIってどんな会社?
柴くん:小雪ちゃん、DJIって名前よく聞くけど、何の会社?
小雪ちゃん:DJIは中国・深圳に本社を置くドローンメーカーだよ。正式名は大疆創新科技(Da-Jiang Innovations)。
世界の民生用ドローン市場でシェア7割以上を握っていて、まさに「空飛ぶガジェット界の帝王」なんだ。
柴くん:7割!? ほぼ独占状態じゃん…。
2. どうやって生まれた?
小雪ちゃん:2006年に汪滔(Frank Wang)っていう若いエンジニアが創業したのが始まり。最初は大学の研究室レベルの小さなチームだったんだけど、GPS制御や安定飛行の技術をいち早く商用化して、一気にトップになったんだ。
柴くん:いわゆる“ベンチャーが巨人になった”パターンだね。
3. 主な製品ラインナップ
小雪ちゃん:DJIの代表的な製品はこんな感じだよ。
- Phantomシリーズ:空撮ブームを作った名機。白い機体が有名。
- Mavicシリーズ:折りたたみ式。持ち運びに便利。
- Inspireシリーズ:プロ映像制作者向け。映画撮影でも活躍。
- FPV/Avata:レースやVR体験ができるドローン。
- 産業用(Matriceシリーズなど):農業、測量、警察、防災に使われる。
柴くん:ホビーから映画撮影、農業まで全部やってるんだ!
4. なぜ強いのか?
小雪ちゃん:強さの秘密は3つ。
- 技術力:飛行の安定性、カメラ性能、バッテリー効率。
- 価格戦略:同じ性能ならライバルより安く提供。
- 開発スピード:新モデルを次々と投入。
柴くん:スマホでいう「iPhone=アップル」みたいな存在だね。
5. 競合との比較
小雪ちゃん:競合はアメリカの3D Robotics、フランスのParrot、日本のヤマハ発動機などがあるけど、どれもシェアは一桁。
映像制作用や産業用でもDJIが圧倒的に強い。
柴くん:つまり「ドローン界の独占企業」ってことか…。
6. 社会的な影響
柴くん:DJIのドローンって実際どんなところで使われてるの?
小雪ちゃん:すごく幅広いよ。
- 映像制作:映画やCMの空撮。
- 農業:農薬散布や作物の健康チェック。
- 測量・建設:地形データの収集。
- 防災:山火事や地震現場での捜索。
- 物流実験:小型荷物の配送。
柴くん:空飛ぶカメラどころか、社会インフラを支える道具にもなってるんだね。
7. 課題と将来
柴くん:強すぎて課題とかないの?
小雪ちゃん:あるよ。
- 規制の強化:ドローンは安全面やプライバシーの問題があって各国でルールが厳しくなってる。
- 地政学リスク:アメリカなどが安全保障上の理由でDJIの利用を制限する動きもある。
- 競合の台頭:軍事用や特殊分野では新しいプレイヤーが狙ってる。
柴くん:なるほど…。でもそれでも市場の7割を押さえてるのはやっぱりすごいな。
8. まとめ
小雪ちゃん:まとめると――
- DJIは中国・深圳発のドローン王者。
- 世界シェアは7割以上、趣味から産業用まで幅広く展開。
- 強さの秘密は技術力・価格・開発スピード。
- 課題は規制と地政学リスクだけど、まだまだ成長余地は大きい。
柴くん:中国企業って通販とかゲームだけじゃなくて、こういうハード分野でも世界トップを取ってるんだね!
小雪ちゃん:そうだよ。DJIは「中国製品=低価格」のイメージを変えた存在でもあるんだ。


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