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🏢第135回 恒瑞医薬(Hengrui)

中国の会社
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― 中国製薬業界のトップランナーと世界のライバルたち ―


1|中国を代表する製薬企業

柴くん:
「小雪ちゃん、“恒瑞医薬(Hengrui Medicine)”ってどんな会社なの?」

小雪ちゃん:
「恒瑞医薬は1970年に設立された中国の大手製薬会社。本社は江蘇省の連雲港市にあって、中国の中では“新薬開発力でNo.1”って言われてるんだよ。特に抗がん剤、麻酔薬、心臓血管系の薬に強いんだ。」

柴くん:
「中国版“第一三共”とか“エーザイ”って感じ?」

小雪ちゃん:
「そうそう。中国の製薬会社は“ジェネリック(後発薬)”に頼ることが多いけど、恒瑞は“イノベーション薬”を武器に成長してきたんだ。」


2|なぜ注目されてるの?

小雪ちゃん:
「恒瑞の強みは“研究開発力”。たとえば世界で注目されている“免疫チェックポイント阻害剤”っていう最新の抗がん剤。日本の中外製薬(ロシュグループ)が出している『オプジーボ』や『テセントリク』が有名だけど、恒瑞も同じ分野で自社開発を進めてるんだよ。」

柴くん:
「へぇ!世界のトップ企業と正面から競争してるんだね。」


3|売上規模を比較すると?

小雪ちゃん:
「2024年の恒瑞医薬の売上は約5,600億円。これは中国ではトップクラスなんだけど、世界で比べるとまだ中堅レベルなんだよ。

参考までに、ライバル企業の売上はこんな感じ:

  • ロシュ(スイス):約7兆円(がん領域で世界No.1)
  • ファイザー(アメリカ):約10兆円(ワクチンや抗がん剤など幅広い)
  • 中外製薬(日本、ロシュ傘下):約8,000億円(免疫薬に強い)
  • 第一三共(日本):約1兆4,000億円(抗がん薬の新星)
  • 恒瑞医薬(中国):5,600億円

柴くん:
「うわ、ファイザーやロシュと比べると、まだ桁が違うね。でも日本の中外製薬に近い規模まで来てるってのは驚き!」


4|研究への“本気度”

小雪ちゃん:
「恒瑞のすごいところは“研究投資”への姿勢。売上の15%以上を研究開発に投入してるんだ。これは中国企業の中では例外的で、世界基準でもかなり高いレベルだよ。」

柴くん:
「つまり“稼いだお金の多くを次の薬に投資してる”ってことだね。」

小雪ちゃん:
「その通り。だから恒瑞は“ジェネリックの会社”から“新薬メーカー”に変わった。これは日本の第一三共が抗がん薬『エンハーツ』で世界に挑戦してる姿と似てるんだ。」


5|ライバルたちとの戦い

小雪ちゃん:
「恒瑞が挑戦してる分野は“がん領域”。ここは世界中の製薬会社がしのぎを削るレッドオーシャンなんだよ。

  • ロシュ:抗がん剤で世界シェアNo.1。『アバスチン』『ハーセプチン』など名薬多数。
  • 中外製薬:ロシュの傘下で、日本発の免疫薬『オプジーボ』を開発。
  • 第一三共:抗体薬物複合体(ADC)技術で世界トップ水準。
  • 恒瑞医薬:中国市場で圧倒的シェア、世界進出を目指す挑戦者。

柴くん:
「なんか“がん治療ワールドカップ”みたいになってるね。」

小雪ちゃん:
「そうだね。恒瑞はまだ売上規模では負けてるけど、中国市場の大きさを武器にしてる。人口14億人の国でシェアを取れれば、世界でも十分勝負できるんだよ。」


6|グローバルへの挑戦

小雪ちゃん:
「恒瑞はアメリカやヨーロッパでも臨床試験を進めていて、“中国発の世界標準薬”を目指してるんだ。もしこれが成功すれば、中国の製薬会社が“追う側”から“並ぶ側”になる歴史的な瞬間になるかもしれないね。」

柴くん:
「つまり、未来のファイザーやロシュに並ぶ可能性があるってことか!」


まとめ

  • 恒瑞医薬は1970年設立、中国を代表する製薬会社
  • 強みは抗がん剤・麻酔薬、特に新薬開発力に注力
  • 2024年売上は約5,600億円、中国トップだが世界では中堅
  • 研究開発費は売上の15%以上、世界水準でも高い
  • ライバルはロシュ、中外製薬、第一三共など世界の巨人
  • 中国市場を足場に、グローバル製薬大手と真っ向勝負中

小雪ちゃん:
「恒瑞医薬は“コピー薬の時代”を終わらせて、“中国から世界へ”を実現しようとしてるんだよ。」

柴くん:
「中国の薬が世界を救う日が来るかもしれないってことだね。…なんかワクワクするな!」

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