静かに世界を動かすバッテリー起業家
1. 世界を動かすバッテリーの「影の主役」
柴くん:
小雪ちゃん、前にCATLって電気自動車のバッテリー会社がすごいって話してたよね?
小雪ちゃん:
うん、世界シェア1位のバッテリーメーカーだよ。今日はそのCATLを作った創業者、**曾毓群(ゼン・ユーチュン)**さんについて紹介するね。
柴くん:
読み方むずかしい…。でも、どうしてそんなにすごい人なの?
小雪ちゃん:
一言でいうと、「技術者から世界的企業の経営者になった人」。しかも、前に出て目立つタイプじゃなくて、静かに結果を出す“影のリーダー”って感じなんだ。
2. 公務員から民間へ、異色のキャリア
小雪ちゃん:
ゼン・ユーチュンさんは1968年、中国・福建省で生まれたよ。大学では船舶エンジニアリングを学んで、そのあと中国科学院っていう国営の研究機関で働いてたの。
柴くん:
いきなり「国の研究者」か。ガチの理系って感じするな。
小雪ちゃん:
うん。でも1999年ごろ、民間の電池メーカーに転職して、ビジネスの世界に飛び込んだんだよ。そして2011年、43歳のときにCATLを創業。
柴くん:
40代でスタートか。遅咲きなんだね。
小雪ちゃん:
でも、その10年後には世界シェア1位の企業になってるからね。成長スピードはものすごいよ。
3. 表に出ない、けど誰より信頼される
柴くん:
それだけの人ならもっと有名でもよさそうなのに。
小雪ちゃん:
実はゼンさん、メディアにほとんど出ないんだ。スピーチもほぼしないし、SNSもやってない。
柴くん:
それでトップ企業を率いてるって逆にかっこいい…。
小雪ちゃん:
社内でもあえて目立たないようにしてて、「同じ作業着で工場に来る」っていう話もあるよ。
静かだけど、誰よりも仕事に熱くて、社員からの信頼が厚いんだって。
4. 名言ににじむ「実力主義」と「静かな闘志」
柴くん:
そんなゼンさんの考え方って、どんな感じ?
小雪ちゃん:
印象的な名言がいくつかあるよ。ちゃんと中国語、ピンイン、日本語訳も付けて紹介するね。
「我们必须比别人跑得更快,否则我们会被别人超过。」
(Wǒmen bìxū bǐ biérén pǎo de gèng kuài, fǒuzé wǒmen huì bèi biérén chāoguò.)
「私たちは他人より速く走らなければならない。さもなければ、追い越されてしまう。」
→ 技術競争の世界では、“のんびり”していたら負ける。ゼンさんのスピード重視の哲学が出ている言葉だよ。
「不需要记住我的名字,只要记住我们的电池。」
(Bù xūyào jìzhu wǒ de míngzì, zhǐyào jìzhu wǒmen de diànchí.)
「私の名前を覚えなくていい。覚えてほしいのは、私たちのバッテリーだ。」
→ 自分を売り込むより、製品で信頼を得る。控えめだけど芯の強さを感じる名言だね。
柴くん:
言葉少ないけど、全部“本気”が伝わるやつばっかやな…。
小雪ちゃん:
うん。まさに“技術と結果で語る人”って感じ。
5. 日本企業とも手を組む姿勢
小雪ちゃん:
ゼンさんって、日本企業のやり方もすごく研究してたんだよ。
柴くん:
へえ、どんなところを?
小雪ちゃん:
たとえば「品質へのこだわり」「現場重視の精神」「職人文化」みたいなところ。特にパナソニックや日立のバッテリー技術は、ゼンさんにとって勉強材料だったみたい。
柴くん:
ライバルだけど、リスペクトしてたんだね。
小雪ちゃん:
うん。そして今では、ホンダ・トヨタ・日産と業務提携して、共同開発にも関わってる。
ホンダとは中国市場向けのEVで、CATLのバッテリーが使われてるし、トヨタとも技術協力してるよ。
6. 富豪になっても変わらない人柄
柴くん:
それだけやってるなら、もうめちゃくちゃお金持ちでしょ?
小雪ちゃん:
2023年には、一時的にアジア一の富豪になったくらい!資産は**600億ドル以上(約8兆円)**って言われてる。
柴くん:
ひゃ〜…。でも全然そんな雰囲気ないな。
小雪ちゃん:
そうなの。ゼンさんって、高級時計も着ないし、豪邸とか車を見せびらかすこともない。
いつも現場重視で、「利益より技術」「見た目より信頼」を大切にしてるんだ。
7. バッテリーの先へ── 社会を動かす未来へ
小雪ちゃん:
最近のCATLは、もう「電池メーカー」ってだけじゃないんだよ。
- 再生可能エネルギーの蓄電池
- データセンターや鉄道向けの電源管理
- AI・IoT時代のエネルギー最適化
- そして“電池を起点とした持続可能な社会づくり”
こういうことに力を入れてる。
柴くん:
クルマの電池から、街全体のエネルギーを考える会社になってるんだ!
小雪ちゃん:
そう。ゼンさんは「電気をどう作ってどう使うか」を最適化することで、地球にも社会にも優しい未来を作りたいって考えてるの。
8. まとめ:静かに進み続ける人が、時代を動かす
小雪ちゃん:
曾毓群(ゼン・ユーチュン)さんは、派手さはないけど、一歩ずつ世界を変えてきた人。
技術を信じて、言葉ではなく行動で信頼を積み重ねてきた。
柴くん:
うん、かっこいいよね。「静かな人が一番怖い」っていうけど、まさにそれ。
小雪ちゃん:
EVとかバッテリーとか、私たちの暮らしに関係あることを、こうやって支えてくれてる人がいるって知ると、未来の見え方も変わってくるよね。
柴くん:
うん、なんかちょっと背筋が伸びた。僕も自分の分野で“黙って結果出す”タイプ、目指してみようかな。
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